システムトレードは、最適化に始まって、最適化に終わるといっても過言じゃないくらい、
超重要でかつ奥が深いものです。
システムトレードをやってる方は、よくご存知だと思いますが、
裁量トレーダーにとっては、馴染みの薄い言葉だと思います。
辞書で引いてみると
【最適化】システム工学などで、ある目的に対し最も適切な計画を立て設計すること。また、そのような選択を行うこと。
簡単にいうと、「一番いい方法を探しましょう」という事です。
特にシステムトレードにおいての最適化は、一番儲かる手法や、数値を探すって事になります。
それを、大体は、機械的にバーっとPCで計算させてしまうわけです。
ま、言葉の定義なんて、どうでもいいわけで、実際にやってみましょう!
では、早速問題です。
あまり無意味な事をやっても、つまらないので、少し現実的に
「日経225先物を短期で逆張りする時、何日の移動平均乖離率を使うのが良いでしょうか?」
※この場合の短期とは、翌寄付きで買って、翌々寄付きで売る事とします。
ジャジャーン、正解です。
正解は、「5日」となりました。
1週間の営業日とも一致するし、それっぽい感じですねぇ。
と、こーんな事が最適化すると、簡単に出てきてしまうわけです。
便利ですねぇ。
どうやってやったかと、言うと、
2日~100日の移動平均乖離率を全て使ってみて、過去のトレードを
全てシミュレーションしてしまうわけです。
その全ての結果を比較してみて、一番良かったのが、5日というわけです。
(本当は、3日の方が合計損益は良かったが、損益曲線が汚かったので、却下)
その全ての結果をグラフにしたものがこれで、
横軸が、2~100日に振った日数で、縦軸がそれぞれの場合のトレード当り損益になってます。
これを見ると、3日~5日くらいが、ずば抜けて高く、あとは、日数を増やせば、増やすだけ、
どんどん、悪くなるって感じですかね。
つまり、過去1週間くらいの値動きに対しては、逆張り。3ヶ月以上の値動きに対しては、順張り目線で行け。
って事も分かりますね。
うーん、便利だ!

ちなみに、今回、正解とした5日移動平均乖離率を使った時の逆張り損益曲線は、こーんな感じ。
※正確には、5日乖離率が、-1.05%より小さければ、翌日買って、翌々日売る。

ま、実用には耐えられませんが、一応、右肩あがりです。
ブレイクアウトなんかよりは、マシなんじゃないかな。
本当は、何回売買するとかという条件も必要になってくるわけですが、
今回は、月に5回平均売買するという条件で固定して、計算してみました。
最適化の素晴らしさが、少し分かっていただけたでしょうか?
というより、この最適化なしに、システム開発はありえないと思ってます。
ただし、この結果を過信しすぎると、痛い目に会います。
それが、オーバーフィッティングってやつです。
最適化のやり過ぎですね。
これは、奥が深く、自分も未だに、こいつにやられたりしているので、
なかなか、うまく説明できないです。
ま、あまり過去の細かい事ばかりほじくり回すと、彼女に嫌われるよ。って事でしょうか。w
この辺は、色々とやりながら、感じていくしかないんだと思います。
そもそも、オーバーフィッティングについては、こっちが教えて欲しいくらいですから。
一応、今回、作ったEXCELシートはこちらからダウンロードできます。
簡単に、作ったもので、雑です。
興味がある方は、参考にしてみて下さい。
では、次回のシストレ講座・・・意外と大変なんで、やるか分かりませんが、お楽しみに。
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